スパイファミリーの主人公であり、西国(ウェスタリス)最強のスパイ、ロイド・フォージャー。
格闘、諜報、変装、巧みな弁舌といったスパイ能力はもちろん、料理もでき、容姿もイケメンというスペック的には非の打ちどころのない完璧超人です。
冷酷で合理的な仕事人間なロイドですが、任務として偽装家族の父親を演じるために悪戦苦闘する中で、様々な表情を見せてくれます。
今回は、そんなロイド・フォージャーのかっこいい魅力を心理学の知見を交えつつ解説していきます!

目次
ロイド・フォージャーとは?
©遠藤達哉/集英社
以下では、ロイド・フォージャーの基本情報をおさらいしていきます!
西国(ウェスタリス)の諜報機関「WISE(ワイズ)」の凄腕スパイ
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ロイドは、東西で冷戦状態が続く作品の中で西国側の諜報機関「WISE(ワイズ)」に所属するスパイです。
コードネームは「黄昏(たそがれ)」。本名は明らかになっていませんが、スパイになった時点で捨てたようです。
東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの戦争計画を止めるための諜報活動「オペレーション〈梟〉(ストリクス)」の遂行を目指しています。
その任務遂行ため、精神科医「ロイド・フォージャー」としての偽装身分を獲得し、任務遂行に必要だった「家族」を得るため、アーニャ、ヨルと偽装家族を演じつつ、共同生活を送っています。
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ロイドには、戦争孤児となり、誰も救いの手を差し伸べてれくれない孤独や絶望、無力感を味わったという過去があるようです。
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だからこそ、「子供が泣かない世界を作る」ためにスパイになったという経緯があり、ロイドのモチベーションの源泉には「世界平和」を望む想いがあります。
ロイド・フォージャーの能力
以下では、ロイドが作中で披露した能力をまとめて紹介していきます。本当になんでもできます・・・凄すぎます・・・
変装
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百の顔を使い分けると語られているように、変装、演技は大得意です。
状況に応じて、全くの別人を演じて、相手の懐に入り込んで利用し、情報を引き出します。
体格がある程度近ければ、自分よりもずっと年上の老人にでも扮することも可能。
敵方の要人に扮して、潜入したり、陽動したり、騙し討ちしたりするのはお手の物です。
アーニャの通うイーデン校にはよく潜入しており、学校の関係者に扮して、アーニャにバレないように指示を送っています。(エスパーのアーニャには完全に察知されていますが・・・)
また、ハニートラップも得意なようで、数々の女性も手玉にとってきたようです。
一度、ヨルにハニートラップを仕掛けようとしたら、酔ったヨルに思い切り顎を蹴り上げられていたように、女心を読むことには苦戦していたりします。(ヨルが特殊なだけかもしれませんが・・・)
格闘戦術
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バレないような隠密行動が基本ですが、いざという時には力づくで相手をねじ伏せることができます。
第一話では、アーニャを誘拐した犯人たちを瞬殺していました。
おそらく現時点の作中においては、単純な戦闘能力でもヨルの次点で、強いのではないかと思われます。
読唇術
ロイドは、読唇術にも長けています。
フォージャー家の偵察に、スパイの後輩フィオナが訪れた際は、口の形と発音を分けて話すことで、普段の会話を装いながら、読唇術でフィオナと会話をしていました。
自然な形で発音と口の形を変えて、普通の会話と読唇術による会話を並行処理するとか凄すぎますね・・・
料理
ヨルが料理ができないので、フォージャー家ではロイドが全て料理をしています。
イケメンで仕事もできて料理もできる・・・完璧過ぎますね。
裁縫
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ロイドは何気に裁縫もできるようです、
アーニャが大切にしていたペンギンの向いぐるみをボンドが破ってしまったことがありました。
最初は、ヨルが直そうとしましたが、さらにボロボロにしていました・・・
最終的には、ロイドが完璧に縫い直して修復をしていました。裁縫もできる男なのです。
テニス
フィオナとの任務で、地下テニス大会・キャンベルドンに参加しました。
その際、プロ相手にも余裕で勝利する圧倒的な実力を見せました。
テニスはかじった程度で、ヨルやアーニャと軽く練習した程度だったようです・・・
高すぎる身体能力とその器用さから、おそらくスポーツ全般何でもプロ級にこなせるようになるのでしょう・・・
フォージャー家の面々との関係
アーニャとの関係とは
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アーニャは、「オペレーション〈梟〉(ストリクス)」遂行において、家族が必要になった孤児院で養子縁組をしました。
作戦のターゲットであるドノバン・デズモンドと接触するには、政財界の大物が集まる名門イーデン校の懇親会に参加する必要がありました。
そのためには、子供を「イーデン校」に入学させて、インペリアルスカラーという特待生にさせる必要がありました。
経歴を改竄するのにちょうど良いアングラな施設を選んだロイドは、一番賢い子供としてアーニャを紹介されました。(本当はただの厄介ばらいで紹介されただけだったようですが・・・)
アーニャは、人の心を読む超能力を使って、難解なクロスワードを解いて見せてました。それを見たロイドは驚き、アーニャを養子にすることに決めました。
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アーニャはロイドがスパイであることを超能力で知っていますが、ロイドはアーニャの超能力のことを知りません。
そのため、アーニャが超能力で知り得た情報を元にした言動を理解することができず、それ故によりアーニャとの関係に苦戦する様が描かれています。
特待生のインペリアルスカラーになるには、イーデンで優秀な成績を獲得していく必要がありましたが、勉強が苦手で嫌いなアーニャ。
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ロイドは、そんなアーニャになんとか勉強してもらおうと悪戦苦闘します。アーニャが勉強を放棄すれば作戦は失敗に終わるので、アーニャに主導権があるような状態です・・・
基本的には任務のため偽りの家族として行動していますが、アーニャが傷つけられた時には、任務を忘れて怒りを露わにする姿も見られます。
イーデンの入学試験に臨んだ際、いじわるな試験官(先代校長の一人息子)の一人が、アーニャにヨルと本当の母親どちらが良いか詰問して、アーニャを泣かせました。
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アーニャを泣かせても悪びれもしない、試験官に対して机を殴り壊して(蚊を殺したと言い訳して)、入学を辞退するような捨て台詞を履いて、部屋を後にしました。
たとえ任務のための紛い物の家族と自覚していても、ロイドにとって、アーニャは大切な存在になっているようでした。
ヨルとの関係とは
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ヨルとは、イーデンの入学試験で三者面談に望むために、妻が必要だったために入籍しました。
作中の世界観では、年頃の女性が独身でいることは、スパイ容疑などあらぬ疑いをかけられて保安局に通報される危険性がありました。
表の顔では市役所で働き、裏では殺し屋をしていたヨルは、保安局に怪しまれることを恐れてしました。
ロイドとは、服の仕立て屋でたまたま居合わせ、たやすくロイドの背後をとったことでロイドの関心を引きました。(ヨルとしてはただ普通にしていただけですが・・・)
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超能力でヨルが殺し屋と悟ったアーニャは、殺し屋という点に興味を惹かれ、ロイドとヨルをくっ付けようとして「ははがいなくてさみしい〜」と小芝居をうって、ロイドとヨルが話すきっかけを作りました。
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ロイドとしては、イーデンに潜入するために妻が必要、ヨルは保安局に怪しまれないようにパートナーが欲しいという利害関係が一致して、偽装家族を演じることになりました。
ロイドはヨルが殺し屋であることを知らず、ヨルはロイドがスパイであることは知りません。(精神科医だと信じています・・)
たまたまヨルと一緒にいる時に、敵襲に会った時には、殴打療法と苦しい嘘をついて敵をぶっ飛ばしていましたが、鈍いヨルはそれを治療法だと本気で信じていたようです。
あくまで利害関係が一致しているだけの関係でしたが、ロイドがフィオナと良い関係にあることに嫉妬に近い感情を抱いているような姿が描かれていました。
ロイドに対して恋愛感情を抱いているかどうかはまだ不明ですが、ロイド、アーニャ、ボンドのいるフォージャー家がヨルにとって大切な場所になっているのは間違いないようです。
フランキーとの関係とは
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フランキーはタバコ屋を営みながら、裏では情報屋稼業をしており、ロイドの作戦をサポートしています。
アーニャの過去の素性の調査、妻探しのための独身女性のリストアップ・経歴調査などもフランキーが行いました。
ただ、情報屋だけではなく、ロイドやヨルが留守の時のアーニャの子守や、ボンドの散歩を担当したりと便利やとして扱われている節があります・・・
フィオナとの関係とは
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フィオナは、ロイドが精神科医として働く病院のスタッフに扮した、ロイドの後輩スパイです。
偽装のために院内には複数のスタッフが潜入しており、フィオナもその一人。
フィオナはロイドから訓練を受けており、ロイドを尊敬・・・というか男として好きなようです・・・
ロイドの教えもあってか、表情が一切変わらないポーカーフェイスなので、その好意がほとんどわかりません・・・(アーニャの超能力によってダダ漏れしれいるようですが・・・)
虎視淡々と、ロイドの妻役をヨルから奪取することを目論んでいます。
ロイド・フォージャーのかっこいい魅力を心理学で解説
以下では、ロイドのかっこいい魅力を心理学の知見を交えつつ解説していきます!
高身長イケメンで、服装もお洒落
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ロイドは作中でも明示されているように、惚れ惚れするような高身長イケメンです。(身長187cm)
作戦のためとはいえ、そのルックスを活かして数々の女性を手玉に取ってきたようです。
ヨルの後輩のパーティーに姿を見せた時には、ヨルの後輩が嫉妬していました。
また、アーニャのクラスメイトであるベッキーもロイドに惚れています。年下からも人気があるのです・・
またロイドは服装もお洒落です。外出時は英国紳士風のスーツに、髪型を固めてバッチリと決まっています。
一方部屋では、髪をおろして、タイトなTシャツスタイルや、カジュアルなシャツスタイルなど、シンプルな服装をしています。
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外出時のかっちりとしたスタイルと、普段着とのギャップが、無難に女子受けしそうです・・・笑
背が高い男性を女性が好むとは、あえて言及するまでもありませんが、進化心理学的に、女性は安心して子育てをするためにも、自分を守ってくれる強い男性に惹かれる心理があるそうです。
進化心理学の研究において女性は「自分を外敵から守ってくれる男性と結ばれたい」と本能的に思考するといわれています。
それは生存本能や優秀な子孫を残したいという太古から脈々と受け継がれてきている生物学的な本能からくるものです。
また「相補性の法則」という心理があり、自分にはない長所を持った人に惹かれる心理が人間にはあります。
特に、背が低い女性は、ロイドのような高身長の男性を好む傾向にあると言えます。
仕事ができる知的なところがかっこいい
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ロイドは、作戦遂行における現場での咄嗟の判断力や分析能力の高さから非常に知的な印象を受けます。
保安局で働いていることを隠している、ヨルの弟・ユーリの素性を、会話の内容をヒントにして一瞬にして察知していたました。
周囲にいる、ヨル、アーニャ、フランキーなどが、ちょっと天然お馬鹿さんっぽいので、ロイドの知的さがより一層際立っています。
頭の良い知的な人が魅力的に映るというデータを出した心理学の研究があります。
西オーストラリア大学の実験で、383人の男女を対象にした調査で、「どんな人を魅力的だと思うか?」を尋ねて、モテやすい要素のランキングを出したところ、『知性』が2位にランクインしたそうです。
知性的な人は男女問わず魅力的に見えるのです・・・!
上記の研究だと、IQ120位が一番モテにつながりやすいというデータが出たそうです。ロイドならIQ120くらいあっても不思議ではないですよね・・・
まあ、知性が高いことは、現代においては「経済力とイコール」で考えられ、経済力のある男性はより安定的な家庭、子育て環境を提供できると捉えられるために、より魅力的に映りやすいとも言われています。
娘のために本気で頑張るところがかっこいい
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ロイドは、任務遂行のためとはいえ、アーニャのために本気で頑張ります。
偶然チケットが当たり、アーニャと豪華客船に乗った際。
アーニャの「もっとわくわくさせてほしい」という要望に答えようと、楽しく愉快な父親になろうと意味のわからないイカさん模様の服を必死に着こなそうとしていました。
前述の通り、イーデンでの面接の際には、任務を度外視してでも、アーニャを泣かした面接官に怒りを露わにしました。
悪戦苦闘しつつも、アーニャと真摯に向き合う姿がロイドのかっこいくもあり、かわいいところでもあります。
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女性は、男性をパートナーとして選ぶ際に、無意識のうちに『子育てに協力的かどうか』という点を判断指標にしているそうです。
経済力があるかどうか、優しいかどうかなど、代表的なモテ要素も全ては、安心した子育て環境、家庭が得られるかどうかという点に帰結します。
そういう意味でも、ロイドの子供であるアーニャに真摯に向き合う姿は、特に女性ファンから魅力的に映る要素といえます・
時折みせる危険な雰囲気がかっこいい
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ロイドは、普段はアーニャやヨルに振り回されて苦労する姿はコミカルに描かれていますが、時折、非常に殺気に満ちた表情を見せます。
スパイという仕事柄、ある意味ではバッドガイであり、殺し、詐欺など犯罪紛いの行為に手を染める危険な人物であることは間違いありません。
しかし、心理学において、こういった危険に満ちたちょっと悪そうな男に女性は惹かれしまうということが指摘されています。
ルイビル大学教授のマイケル・R・カニンガム氏によれば、進化生物学において、バッドガイは「ハイパー・マスキュリニティ(異常なまでの男性らしさ)」が引き起こすと言われています。
つまり、危険そうな男性に対して、異常なまでに男らしさを感じてしまう心理があるそうなのです。なぜか、ヤンキーがモテるのはこういった理由なのかもしれません。
また、良い子をしていた女性ほど、危険な恋愛に身を投じてみたい、良い子という自分に反抗をしてみたいという心理があるそうです。冒険心や未知のものへの好奇心と言えるかもしれません。
ロイドも、ただの子育てに苦戦する父親という一面ではなく、危険性を孕んだスパイという二面性を持ち合わせている点が、かっこいい魅力になっていると考えています。
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単なる良い人よりも、どこか危うさや危険性を孕んだミステリアスな人に人は惹かれてしまうのです・・・二面性やギャップですね・・・!
世界平和という大義のために闘う
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ロイドがスパイになったのは、「子供が泣かない世界を作るため」でありひいては「世界平和」のためです。
この点は、作品の中で何度もロイド自身が口にしている言葉です。
「世界平和」は、不安定なご時世誰もが望むものであり、多くの人が共感できる想い・願いでしょう。
ロイド自身が悲惨な戦争を経験した戦争孤児であることも、その想いの強さの裏付けになっています。
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こういった背景ストーリーを伴って「想い」や「願い」が描くことでより説得力が増していると考えられます。
このように、ロイドの想いに対する「共感」を生み出すことで、ロイドを応援したくなるような主人公に仕上げているのです。
同じジャンプコミックス「デスノート」の主人公夜神月も、手段はノートによる殺人という非人道的なものでしたが、「犯罪のない世界を作る」という想いは共感ができるものでした。
ただ、なんとなく任務をこなしている主人公よりも、共感できるような想いや願いを持って行動している主人公の方が応援したくなりますよね?

ロイド・フォーじゃーのかっこいい魅力のまとめ
2022年4月からスパイファミリーのアニメが放送されます。
ロイド役の声優は江口拓也さんが担当されるということで、父親とスパイの二面性をもつロイドをどう演じられるか非常に楽しみです。