-デスノート×心理学

完全にサイコパス!デスノート「夜神月」がみせるサイコパス性とは

近年、サイコパス研究が進み、脳の構造からもサイコパスの特性が明らかになってきました。

近年刊行されたサイコパス関連の書籍を見ると、人気漫画『デスノート』の主人公である夜神月(やがみ らいと)の行動が完全にサイコパスの特性と一致します

今回は、夜神月の作中の行動を取り上げて、サイコパスの代表的な特性と合わせて解説をしていきます。

デスノート夜神月とは?


週間少年ジャンプにて連載されていた『デスノート』は、名前を書くと人が死ぬ、死神のノート(デスノート)を巡る物語です。

偶然にデスノートを死神リュークから譲り受けた、高校生夜神月が、その力を利用して犯罪者を殺すことで犯罪を抑止し、犯罪のない平和な新世界を創造しようとする物語です。

夜神月はルックスはイケメン、東大主席合格するような超天才少年です。また父は警察庁の次長であり、自身も大学卒業後に警察庁に就職します。

父親が警察官であり、自身も正義感が強く、元々も犯罪を憎み、その撲滅のためにデスノートを使用し始めました。

デスノート所有当初は、人を殺すことに躊躇するシーンや葛藤するシーンもありましたが、元来のサイコパス性故か、その感情も次第に薄れていきます。

そして、最終的は、自身の計画に利用できる人間は徹底的に利用し、または邪魔になる人物も次々と殺すようになり、その傾向はエスカレートしていきます。

デスノートを所有していなければ、真っ当なエリート官僚となっていたことを考えると、死神のノートに人生を狂わされたと言っても過言ではない、悲しきダークヒーローです。

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実は身近にもいるサイコパスとは?

サイコパスの特徴

サイコパスとは、日本語では「精神病質」と訳され、連続殺人犯などの反社会的な人格を説明するために開発された概念です。

その気質の特徴としては、極端な冷酷さ・無慈悲・エゴイズム・感情の欠如・結果至上主義などが挙げられます。

近年の脳科学の研究で、脳内の器質のうちに、他者への共感性や痛み、恐怖を認識する働きが、一般人のそれとは大きく違うことが明らかになってきました。

また、サイコパスは犯罪者だけではなく、大企業のCEO弁護士外科医など、決断力が求められ、社会的な地位の高い職業にも多いことがわかっています。

そのサイコパスの特徴について、脳科学者の中野信子氏が著書『サイコパス(文春新書)』の中で以下の例を挙げています。※一部を抜粋します。

  • 外見や語りが過剰に魅力的で、ナルシスティックである。
  • 恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々として見える。
  • 多くの人が倫理的な理由でためらいを感じたり危険に思ってやらなかったりすることも平然と行う。
  • お世辞がうまい人ころがしで、有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたりする。
  • 常習的にウソをつき、話を盛る。自分をよく見せようと主張をコロコロと変える。
  • 人当たりはよいが、他者に対する共感性そのものが低い。

上記は一部に過ぎませんが、このような特徴を備えています。

サイコパスの脳の特性

サイコパスの脳は、扁桃体」と呼ばれる部分の活動が一般人と比べて低いことが明らかになっています。

「扁桃体」は人間の快・不快や恐怖といった情報を司る場所です。つまり、サイコパスは扁桃体の活動が低いゆえに、恐怖や不安、快感・不快という感情を感じにくいのです。

また、「扁桃体」と「前頭前皮質」の結びつきが弱いという特徴があります。前頭皮質では、他人への共感や良心といった感情に関係する部位ですが、この箇所の活動が低く、扁桃体との結びつきも弱いために、良心のフレーキや共感力の欠如という特徴が発生します。

このように、脳の特性からも、不安、恐怖、共感性、良心という感情が乏しくなってしまいます。

参考:『サイコパス (中央新書)』

夜神月のサイコパス的行動

デスノートを持ってしまったがゆえに、そのサイコパス性を開花させて希代の大量殺人鬼となった夜神月のサイコパス的行動をみていきましょう。

共感性・良心の欠如

サイコパス脳の共感性の欠如は先に説明し通りですが、夜神月にも共感性がありません。

そのため、自分のことを心底愛し、尽くしてくれる恋人の弥海砂 (あまねみさ)も平気で利用しまくって、邪魔になるなら容赦無く殺すことも考えます。

恋人になったのも弥海砂のもつ、もう一つのデスノートや彼女のもつ死神の目を利用するためです。

他にも夜神月くんは、これ以外にも、自分のことを慕って協力してれた元恋人も、証拠隠滅のため焼殺したり、デスノートが他のものに渡ろうとした時に妹の夜神粧裕(やがみ さゆ)の殺害を検討したり、なかなかのサイコパスぶりを発揮してます。

ただ、妹の夜神粧裕(やがみ さゆ)が誘拐されて、デスノートとの人質交換を要求された時、妹の殺害を検討するシーンもあったが、最終的には妹を殺せずに、デスノートを渡す結果となりました。

家族に対して、最後の良心を残しているのが、ギリギリジャンプ漫画の主人公としての立場を守っているのでしょう・・・笑

平気で嘘をつく

サイコパス脳には良心のブレーキがありません。なので、嘘をつくことにも何の後ろめたさを感じません。

夜神月の強い武器がその演技能力です。自分以外のありとあらゆる人間を操るために、平気で嘘をつきます。

特に、女性を利用する際は、甘い言葉を次から次へと繰り出して口説き落とし、傀儡とします。

自分に強い自信がある

サイコパスの特性として、強い自信家というのが挙げられます。恐怖や不安を感じないために、大胆不敵に行動ができるのがサイコパスです。

自信がない人の特徴としては、不安症傾向が強く、逆にそういった不安性を感じないサイコパスは自然と自分自身や自分の行動に自信が持てるのです。

夜神月も自分に強い自信があり、またプライドも高い人物です。自分以外は基本的に見下し、恋人のミサのことも知性のレベルが釣り合わないとして、見下しています。

魅力的かつ社交性が高い

サイコパスの特徴として、魅力的かつ社交性が高いという特性があります。恐怖や不安を感じないために、積極的かつ自信たっぷりに行動・振る舞うことができます。

夜神月は頭がいいだけではなく、社交性が高く、適当にデートを誘う相手を探すには全く困らないモテモテの男です。

ただ、同性の友達は一人も登場しません・・・

高い説得・交渉能力

脳科学者である中野信子氏の『サイコパス (文春新書)』には、以下のような記述があります。

サイコパスは共感性が低いはずなのに、なぜ他人の心をもてあそぶことができるのでしょうか。実はサイコパスは、相手の目つきや表情からその人が置かれている状況を読み取る才能が際立っているのです。

夜神月は、作中でも、弥海砂、南空ナオミ、高田清美、奈南川零司、魅上照などを、言葉巧みに操り、利用してきました。

この人を操る能力が、夜神月のデスノートのに次ぐ第二の武器といえます。

取り巻きのような信者がいる

上記のような一般の人にはない魅力を備えたサイコパスは、取り巻きのような信者を獲得しやすいという特徴があります。

夜神月のフォロワーとしての代表格は三上照(みがみてる)でしょう。本気で、夜神月を神として崇拝し、すべてを捧げる狂信ぶりをみせました。

三上以外にも、弥海砂、高田清美も、その命を賭して夜神月に尽くす献身ぶりを見せました。

が、全員全く報われませんでした・・・笑

おわりに

いかがでしたでしょうか?

サイコパスの特性は、様々です。上記で挙げたような特徴以外にも、サイコパス性を表す特徴は存在しています。

サイコパスの研究はまだまだ歴史が浅く、今後も様々な研究が出てくると思うので、楽しみですね!

夜神月は、漫画史上、最高クラスのサイコパスキャラです。このキャラを少年誌で描き切った、大場づぐみと小畑健のコンビは本当に素晴らしいです。

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管理人
のびぃ
早稲田大学卒。大学時代、新世紀エヴァンゲリオン・攻殻機動隊・風の谷のナウシカを身体論的に論じた論文とか書いたり、アニメをテーマにした授業を喜んで履修してました。 ハード過ぎる職場でメンタル病んだのをキッカケに心理学にのめり込む。元来のアニメ好きが高じて、アニメを通して人生に役立つ心理学を学ぶアニメンタリズム運営しています!アニメキャラ考察を楽しみつつ、心理学の智識も学べる一石二鳥系のメディア。
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