新世紀エヴァンゲリオン

【エヴァ】渚カヲルはゲンドウだった!?渚司令の正体と併せて徹底解説

シン・エヴァンゲリオン劇場版において、渚カヲルは碇ゲンドウではないかと推察されるシーンが明確に描写されました。

今回は、新劇場版における渚カヲルや碇ゲンドウの描写をあげつつ、渚カヲル=碇ゲンドウ説を徹底解説していきます。

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渚カヲル=碇ゲンドウと言われる根拠

シン・エヴァンゲリオン劇場版において、渚カヲル=碇ゲンドウ説を裏付ける描写を挙げていきます。

製作者サイドが、「渚カヲルは碇ゲンドウなんですよ」と、理解させる意図があるかのようなあからさまな描写がされています。

碇ゲンドウはピアノが好きだった

マイナス宇宙で、シンジとゲンドウが対峙した際、ゲンドウがシンジに対して、自分自身の本心や過去について語るシーンが描かれました。

碇ゲンドウは、子供の頃から他人と関わることを極度に恐れる人間であり、他人を避け続けて生活をしていました。。この辺りは昔のシンジと似ていますね。

碇ゲンドウは、その中でも好きなこととして挙げたのは、知識とピアノでした。

決して自分を裏切ることのない知識を吸収することが、碇ゲンドウの楽しみでありました。

その次にゲンドウが挙げたのがピアノでした。調律されたピアノもまた、期待通りの音程を返してくれ、知識同様に自分を裏切らない。そんな音楽をピアノで奏でることがゲンドウの好きなことでした。

自分を他人がいる外界から遮断し、音の世界に浸ることでができるという意味で、イヤホンで音楽を聴くこともゲンドウは好きだったようです。

エヴァQにおいて、ネルフ本部になぜかピアノがあり、渚カヲルがそのピアノを軽々弾いていたという伏線が、シン・エヴァンゲリオン劇場版において回収されたのです。

ネルフ本部にピアノを置いたのは、おそらくゲンドウだったのでしょう。

また、渚カヲルが音楽が好きという描写も多くあり、例えば、TVシリーズで登場した際『ベートーヴェンの交響曲第九版』を口ずさんでおり、エヴァQでは『歌はいいね、歌は心を潤してくれる。リリンが生みだした 文化の極みだよ。』とシンジに語っていました。

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第13号機のポーズの一致

アディショナルインパクトを止めるため、ゲンドウが搭乗した第13号機とシンジが搭乗するエヴァ初号機が戦闘した際。

エヴァ初号機が、TVシリーズの第一話と同様の流れで、仮想のネルフ本部から地上に出撃した際、エヴァ第13号機はビルの上に腰かけて待っていました。

その時のエヴァ第13号機のポーズが、TVシリーズの「最後の使者」で渚カヲルが初登場した際のポーズと酷似していたのです。

渚カヲルは片方の膝を立てつつ、もう片方の足を垂らして座るという、ちょっとキザな座り方をしていましたが。

シン・エヴァンゲリオン劇場版では、エヴァ13号機がこれと同じポーズをしていたのです。

一瞬見た感じだと、ゲンドウの搭乗しているエヴァのくせになんだかアンニュイなポーズだと思ったのですが、これは渚カヲルのポーズをトレースしていたのです。

これは製作サイドが碇ゲンドウ=渚カヲル説を、視聴者にわからせるための演出だと考えられます。

渚司令の登場

さらに決定的だったのが、碇シンジがガイウスの槍で世界を創りなおしていく中で、アスカ、レイ、カヲルたちの心を補完していった際に、現れた渚司令の描写です。

渚司令は唐突に現れました。加持リョウジが、まるで碇指令に話しかけるように、渚カヲルを渚司令と呼んだのです。

ゲンドウと似たような制服を身にまとい、ゲンドウと同じようなポーズで座るは渚カヲルは、これでもかとゲンドウ=渚カヲルですよと説明してくるかのようです。

渚司令と加持リョウジの会話の中で、加持リョウジは渚司令に「あなたはシンジ君を幸せにしたいんじゃない。それにより、あなたが幸せになりたかったんです。」と語りました。

ゲンドウは、シンジを自分から遠ざけることがシンジにとっての幸せだと思い込んでいる節がありました。遠ざけることこそがシンジにとっての幸せだと思う反面、むしろシンジを遠ざけることが、自分にとっては楽で、むしろ自分が幸せになりたかったがための行動だったのです。

渚司令が実在したのかどうかは定かではありません。精神世界における想像上の存在なのかもしれません。

ただ、この渚司令の描写を製作者側が用意した意図は、ゲンドウ=渚カヲルをわからさせるためだと考えられます。

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※渚司令の正体については、※シン・エヴァのラストランの舞台挨拶で、庵野監督が渚司令の言及していたのようなので、一番最後で解説します!

カヲルくんは父さんに似ている

カヲルの心を補完するなかで、シンジは「カヲルくんは父さんと似てるんだ。だから同じエヴァに乗ってたんだね。カヲルくん、君の13号機を処分しようと思う」とカヲルに語りました。

「カヲルくんは父さんと似てるんだ」というのある意味、ゲンドウ=渚カヲル説を裏付ける決定的なセリフといえます。

正直、見た目にも、性格的にも、対局といっても過言ではない、似ても似て付かない、カヲルがゲンドウに似ているというセリフを碇シンジに言わせるというのは、これも製作サイドがゲンドウ=渚カヲルをわからさせるための描写と考えられます。

エヴァ13号機を処分しようとするシンジに対し、カヲルは「エヴァを捨てるか。すまない。僕は君の幸せを勘違いしていた」と語りました。

これは、ゲンドウがシンジを遠ざけることがシンジの幸せだと勘違いしていたのと同じです。

このシンジの幸せを勝手に推し量り、その勘違いに最終局面で気付くという点も、ゲンドウとカヲルの共通点です。

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綾波レイとカップリング

シン・エヴァンゲリオン劇場版のラスト、駅ホームのシーンで、渚カヲルと綾波レイらしき人物が描かれました。

私服の一般人らしい恰好をしており、シンジが創りだしたエヴァの存在しない世界で、一般人として生きる渚カヲルと綾波レイと考えられます。

この二人の描写によって、渚カヲルと綾波レイのカップリング説がささやかれていますが、綾波レイがユイのクローンであることを考えると、ある意味納得のカップリングなのかもしれません。

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渚カヲルの正体は結局何なのか?

では、実際のところ、渚カヲルの正体とは一体何なのでしょうか?

碇ゲンドウのクローン説

TVシリーズにおいて、渚カヲルは、ゼーレの少年として、ネルフ本部に送られてきました。精神崩壊した、アスカに代わるフィフスチルドレンでした。

シンジと交友を深めて友達になったと思いきや、その正体は第1使徒アダムの魂をベースに作られた第17使徒でした。

魂はアダムでしたが、渚カヲルの肉体は人型の男性の肉体が与えられたとされていますが、明確に何がベースになっているかは明らかになっていません

ゼーレ側が、碇ゲンドウのDNA情報などを使用して肉体を創った可能性も考えられます。ただ、綾波レイが碇ユイとそっくりであるのに対して、ゲンドウとカヲルは全く似ていません・・笑

カヲルがゲンドウのクローンであるという説も、明確な根拠がないために推測の域を出ませんが、可能性はゼロではないです。

渚カヲルはゲンドウの父性の権化

渚カヲルは、アニメのストーリー的にゲンドウの接点があるわけではなく、メタ的に庵野監督がゲンドウの父性を具現化させたような存在として渚カヲルを創ったという可能性もあります。

今回の、シン・エヴァンゲリオン劇場版における上記の描写は、そのメタ的な設定が反映されただけなのかもしれません。

母性や父性の欠如は、子供の精神に大きな不安定さを生み出し、逆に母性や父性の存在が、子供の心を強くするということをエヴァはわかりやすく描写してきました。

シンジは、母性と父性が欠如したことで、他人と関わることを恐れる性格になりました。しかし、父親から認められる中で、自信を得てエヴァパイロットとして大きく飛躍しました。

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エヴァQで、失意のどん底にいたシンジの心に安定をもたらしたのは、渚カヲルでした。心の安定をもたらす父性の役割を渚カヲルが果たしたといえます。

渚カヲルは、碇シンジがどれだけふさぎ込んでいても、決して見捨てたりせずに、シンジのすべてを肯定して優しく包み込み、導いていました

シンジを冷たく突き放すようなゲンドウの態度とは真逆と言っていいです。

渚カヲルは、ゲンドウから抜け落ちた父性そのものであり、冷たく突き放すようなゲンドウのような要素はなく、優しい父性的な面しか持ち合わせていないのです。一方でゲンドウは、優しい父性的な面は渚カヲルとして切り離してしまっていたので、シンジに優しくすることができないのです。

渚カヲルはゲンドウが夢見る理想の姿

渚カヲルは、息子のシンジに対して優しく接することができ、コミュニケーション能力も高いです。

渚カヲルという存在は、ゲンドウが無意識に持つ、自分の理想像とも解釈することができます。

深層心理において、ゲンドウは、カヲルのようにシンジに対して優しく接する父親になりたかったのかもしれません。

しかし、碇ユイ以外の他人と関わることを恐れるゲンドウは、息子のシンジすらも恐れており、その関わりを避けてしまいました。

ゲンドウは、避けること自体は、本意ではなく、本心ではちゃんと向き合いたかったのです。しかし、怖くてできなかった。そんな弱い自分を認めることができなかったのです。

シンジがゲンドウとの対話の中で「弱さを認める強さ」説いて、ゲンドウは諭されていました。

他人を避けて、自分の弱さを認められないゲンドウの、理想像が形になったのが渚カヲルだったのかもしれません。

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おわりに

シン・エヴァンゲリオン劇場版において、製作者サイド側が、あからさまにわからせるような描写もおおく、ゲンドウ=渚カヲル説が確定といっても過言ではないでしょう。

ただ、それが作中上の設定なのか、あくまでメタ的な象徴としての設定なのかは定かではありません。

今後、庵野監督のインタビューなどで語られるといいですね・・・

※シン・エヴァのラストランの舞台挨拶で、庵野監督が渚司令の正体について言及していたのようなので、下記で追記します!

渚司令は精神イメージではなく、空白の14年間に確かに存在していた

シン・エヴァの上映ラストランに併せて行われた舞台挨拶で、庵野監督が、渚司令について言及していました。

なんと、渚司令は、裏宇宙が見せていた精神イメージなどではなく、シンジが眠っていた空白の14年間に実際に存在していたらしいのです。

空白の14年間の間に、ゲンドウと冬月は、ネルフを失脚し、その後任として、渚が司令を努めて、その補佐を加持リョウジが務めていたそうなのです。

エヴァ破のラストで、エヴァQの次回予告が流れましたが、誰かに銃をつける加持リョウジの姿が描かれていましたが、その相手は、ゲンドウだったのかもしれません。

なるほど・・・そうなのか・・・といってしまえばお終いですが、ここで何点か疑問が残ります。

加持リョウジはいつ死んだの?

一つ目が、加持リョウジは、サードインパクトを止めるために死亡したと描写されていましたが、そうなると加持リョウジが死んだサードインパクトは渚司令誕生以降に起きたものとなります。

そうなると、加持リョウジが、死んだサードインパクトは、シンジが引き起こしたサードインパクトではないということになります。

では、いったい加持リョウジが、死んだサードインパクトは、いつ、どのように、誰が引き起こしたのでしょうか。

渚司令がサードインパクトを起こした?

空白の14年間の間に、ゲンドウが失脚し、その後釜に渚司令が就たということですが、14年後のエヴァQではすでに、渚カヲルはゲンドウ・冬月サイドにいました。

ゲンドウ・冬月サイドで、碇シンジを迎えていました。この時点では、すでにネルフの渚司令ではありませんでした。

渚カヲルが、何らかの理由から、サードインパクトを引き起こして、そのサードインパクトを止めて、加持リョウジが死亡した可能性もあります。

ただ、渚カヲルが、なぜサードインパクトを起こしたのかは、不明です。渚カヲルは、シンジが全てであり、シンジが第一です。シンジファーストの男です。

ループを繰り返し、シンジファーストとなった渚カヲルに、サードインパクトを引き起こすメリットがあるようには思えません。

渚カヲルが、エヴァQでゲンドウサイドにいたのは、シンジを救うためだったと考えられます。渚カヲルは、シンジのために世界をやり直そうとしており、ゲンドウと目的を同じにしているように見えませんでした。

渚カヲルがサードインパクトを起こしたというのも、考えにくいですね・・・

ゲンドウがサードインパクトを起こした?

そうなると、空白の14年間のどこかのタイミングで、インパクトを最も望むゲンドウが、何らかの方法でサードインパクトを発動。

それを止めるために、加持リョウジが死亡し、その流れで、渚カヲルはゲンドウサイドと行動を共にするようになったという形でしょうか。

インパクトを最も起こしそうな男といえば、ゲンドウかもしくは、ゼーレでしょう。

ゼーレの最後の刺客である渚カヲルは、もはやシンジファーストの男なので、サードインパクトを起こすメリットも特にない。

じゃぁやっぱり、ゲンドウが引き起こしたと考えた方がしっくりきそうです。

渚司令は別のループの存在?

渚司令は、新劇場版・序・破・Q・シンと続いてきたストーリーの渚とは、別のループの渚カヲルという説です。

渚司令が現れたのは、シンジが新世界の創造を行う過程で、エヴァパイロットたちの心を補完していくシーンでした。

その中では、別の世界線と思わしきキャラも出てきています。

例えば、シンジの補完の世界のなかで、アスカは、旧劇場版のラストを彷彿とさせる赤い海で、惣流時代のプラグスーツを着ており、式波というよりも惣流に近い姿でした。

また、綾波レイに関しても、新劇場版・破でゼルエルと一体化して初号機に封印されて髪が伸びまくってた綾波レイが、なぜか、別の黒い綾波レイが鈴原家で可愛いがっていた赤ちゃんを模した人形を抱いていました。

シンジの補完の世界では、パラレルだったり、別部の個体だった綾波シリーズ、式波シリーズすべてが、一つの存在、一人のアスカ、レイ、カヲルとして補完されていました。

つまり、渚司令は、別の世界線の渚カヲルだとしても何ら不思議ではないのです。

渚カヲルは、一人繰り返される世界の記憶を保持しながら、シンジが幸せになる世界を実現させるために、何度も何度も、世界をやり直していました。

そのうちの一つの世界線では、渚司令として、加持リョウジを補佐として、ネルフの司令官をやっていたのかもしれません。

その世界線における空白の14年間というのは、本編とはやや異なる様相を呈していたのかもしれません。

つまり、渚司令とその補佐をしていた加持リョウジは、別の世界線であり、本編における加持リョウジは、エヴァ破の直後に起きたサードインパクトを止めて死んでいたのかもしれません。

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管理人
のびぃ
大学時代、新世紀エヴァンゲリオン・攻殻機動隊・風の谷のナウシカを身体論的に論じた論文とか書いたり、アニメをテーマにした授業を喜んで履修してました。元来のアニメ好きが高じて、アニメを通して人生に役立つ心理学を学ぶアニメンタリズム運営しています!アニメキャラ考察を楽しみつつ、心理学の智識も学べる一石二鳥系のメディア。
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