チェンソーマンの作中初期にその存在が示唆された最強の悪魔といっても過言ではない「銃の悪魔」。
チェンソーマンの世界においては、与える恐怖が大きい概念ほど強い悪魔になります。
世界においては身近で、かつ多くの人の命を奪う「銃」という概念が悪魔になったら、いったいどれほど強大な悪魔になるのか、想像するだけでもワクワクしますよね。
本記事では、そんな「銃の悪魔」について、その強さや能力、正体について解説をしていきます。
「銃の悪魔」とは？
以下では、銃の悪魔の基本情報を解説していきます！
史上最悪の悪魔
(c)藤本タツキ／集英社
銃の悪魔の初登場は、第１３話「銃の悪魔」におけるマキマの回想にて。
13年前に、悪魔対策で世界中が銃で儲けようとしていた時期に、銃を使用した事件や内戦が増加。メディアが活発に銃関連の事件のニュースを取り上げたことで、恐怖が拡散。
そんなタイミングで、アメリカで銃を使用した大きなテロ事件が起こり、その時に銃の悪魔が現れました。
たったの5分で世界中で120万人弱もの人間を消し去り、銃の悪魔は忽然と姿を消したのです。
この事件をきっかけに、人々の悪魔に対する恐怖心が増大し、悪魔全体が強力になり、さらに銃の悪魔を少しでも弱くするために、全ての国が大体的に銃規制に乗り出すこととなりました。
しかし、13年経っても銃の悪魔を退治することはできず、いまだに行方知らずの状態となっていました。全てのデビルハンターが倒したいと願っている、まさにラスボスといっても過言ではない存在でした。
早川アキは、家族をこの銃の悪魔の一件で失っており、銃の悪魔を倒すことに並々ならぬ執念を持ち合わせていました。
マキマはこの銃の悪魔をデンジが倒したら、デンジの願いを何でも一つ叶えると約束をしました。単純なデンジは、マキマに乗せられてやる気マンマンになっていました。
銃の悪魔の肉片
(c)藤本タツキ／集英社
銃の悪魔は、たった5分で世界中を行き来するほどの凄まじい移動速度を持ち合わせているようです。
それゆえに、銃の悪魔を見つけること自体が容易なことではありません。
その銃の悪魔を追跡する手がかりになるのが、銃の悪魔の肉片です。
銃の悪魔はその移動速度ゆえに、体少し焦げ落ちてしまうようで、肉片が点在しています。
悪魔の肉体は自動再生するので、その肉片は自然と本体のいる方向へ動き出すため、その習性を利用して、多くの肉片を集めて、銃の悪魔の居場所を突き止めようという寸法です。
また、銃の悪魔の肉片には、食べると悪魔の力を増大させる力があり、食べた悪魔はより強力な悪魔となります。
「銃の悪魔」の強さや能力・正体
(c)藤本タツキ／集英社
作中で銃の悪魔がその姿を表したのは、第75話「9.12」でした。
支配の悪魔としての本性を表し始めたマキマに対して、ホワイトハウスのアメリカ大統領と思われる人物が、マキマを止めるために、アメリカ国民の寿命1年を代償に銃の悪魔を呼び出しました。
この描写から、銃の悪魔は、アメリカ政府が秘密裏に確保していたようです。おそらく、マキマを処理する秘密兵器として隠しもっていたのでしょう。
強い悪魔ほど、契約の代償は大きいものになりますが、アメリカ国民の寿命が1年分となると約３億年分の寿命となります。スケールが違いすぎますね・・・銃の悪魔がいかに強大な存在かが伺えます。
ちなみに、アメリカ大統領は電話で銃の悪魔に連絡していましたので、おそらく銃の悪魔にも人間形態のようなものがあるのでしょう。作中で銃の悪魔が登場した時は、完全に悪魔の姿となっていましたので、人間形態の姿は未だ不明のままです。
「銃の悪魔」の最後
(c)藤本タツキ／集英社
銃の悪魔は秋田県沖に13年振りに現界し、あらゆるものを投げな倒しながら、マキマを止めに現れました。
マキマと相対した銃の悪魔でしたが、マキマが罰の悪魔、蛇の悪魔、未来の悪魔、天使の悪魔、蜘蛛の悪魔と、自ら支配した複数の悪魔の能力を同時に使用した技によって、あっさりと倒されてしまいました。
マキマが、いくら倒されてもその死が、日本国民の別の人間にすり替えられるというチート性能の持ち主なので、単純な火力勝負では、日本国民全員を消し去るほどではないと勝ち目はないのでしょう。
あれほど強大な存在として描写されてきた銃の悪魔が、マキマの前にはあまりにも無力でした・・・
その後、早川アキが銃の悪魔となり、デンジと対峙するという最悪の事態となりました。あれほど倒したかった家族の仇である銃の悪魔にさせられるなんて可哀想すぎる早川アキです・・・
最終的には、デンジが早川アキを倒し、銃の悪魔は退治されることとなりました。
早川アキが銃の悪魔と化していましたが、銃の悪魔としての能力を十分に発揮していないような印象を受けました。おそらく、デンジがチェンソーマンの能力を十分に発揮できていなかったと同じように、アキの体と融合したばかりで銃の悪魔の潜在能力を十全に引き出せていなかったのでしょう。
天変地異、大災害とも呼べるような銃の悪魔が本気を出せばデンジなど一たまりもないでしょう。
ただ、わざわざ早川アキを銃の悪魔にして、デンジの元に向かわせたのは、マキマがデンジを精神的に追い詰めるという目的が多分にあり、本気でデンジを倒させるつもりは、このタイミングではなかったとも考えられます。
実際に、早川アキを倒したデンジは、非常に大きな精神的ショックを受けているようでした。（マキマの狙い通り・・・）
銃の悪魔 まとめ
作中序盤に示唆されていたラスボスとされる存在をあっさりと葬りさる真のラスボスが登場する展開は王道でありながら、非常にワクワクしますね。
銃の悪魔の凄さを作中序盤から散々描いておいて、あっさりマキマに倒させるという、銃の悪魔は完全にマキマの異常なまでの強さを引き立たせるための存在だったことがわかりますね。マキマという最高の料理を引き立たせるための、前菜、オードブルに過ぎなかったのです・・・
単純な概念でいうと「銃」「支配」でいうとどちらが恐怖を煽るかは難しいですが、チェンソーマンの世界では、「闇」とか抽象度の高い畏怖の対象は強くなりがちなので、抽象度の高さでいえば「銃」よりも「支配」の方が上と考えられるので、「支配の悪魔」であるマキマが「銃の悪魔」を上回っても不思議ではないかもしれません。（「銃」は「支配」の手段に過ぎず、「支配」こそが目的と考えれば、「銃」は「支配」に従属すると考えられます。）
